津田大介

インターネットの中で、安倍さんはブログでもツイッターでもなくフェイスブックを選びました。内容を見ると、はっきり言って大したことは書いてなくて、基本的に2種類しかないんです。「明けましておめでとうございます。今年も頑張ります!」で写真があって終わり、みたいな普通の挨拶か、もしくはメディア批判。「『週刊朝日』にこんなタイトルがある。民主党が政権を取った時はほめたたえたのに自分の時はこうだ、これは偏向報道だ。頑張っている自分の姿がメディアによって曲げて伝えられている。でも、自分はそれにも負けないでインターネットの力を信じて戦っていくんだ」と。それに対して3万とか4万の「いいね!」が付いて、コメント欄には実名の「この国のマスコミはひどい」みたいな書き込みが2000も3000も並ぶんです。 こうやって見ると、フェイスブックって後援会なんですよね。何千人何万人と集まって、拍手が鳴っているような状況。ツイッターは言論空間としてもう少し様子が違っていて、駅前で辻説法していると支持者じゃない人が通りかかって罵声を浴びせていく、という感じ。それに比べて後援会的なフェイスブックを選んだというところに、安倍さんのキャラクターがあるんでしょうね。